アリ飼育に欠かせないエサ場の蓋に、網(メッシュ)を付けてエサ場の空気環境を改善しましょう!
通常、エサ場にはプラスチックケースを使いますが、基本的に密閉された状態の物が多いです。もちろん密閉されていても大きな問題がある訳ではありません。それに、私も数年間のアリ飼育で密閉したエサ場を使い続けていますが、それが原因で全滅するなどは起きていません。ですから、絶対にエサ場に通風が必要という訳ではありません。
とはいえ、エサ場に通気がある状態は自然界でいう”屋外”により近い環境です。
できるなら、エサ場には通気がある状態にしたいですよね。ということで、今回は市販のケースに網を取り付けて通気機能付きのエサ場を作って行きましょう!
目次
使うエサ場はこれ「100均のプラケース」
みなさんもお馴染みかと思いますが、ダイソーで売られているケースを使います。大サイズ、小サイズがありますので、今回は2種類のケースを作っていきましょう。
このケースの何が良いかと言うと、蓋に四角い縁取りがあるところなのです。縁取りの段差に沿って穴を開ければとっても簡単に直線状に穴あけ加工ができます。
ちなみに、このケースは100均の材料で作るアリ飼育ケースの記事でも使っています!
用意するもの
今回はエサ場の上部にある蓋に加工を施して通気性のあるエサ場に変えていきます。そのため、プラスチックをくり抜いたり、貼り付けたりする道具が必要です。
- ステンレス平織金網
金網はメッシュの細かいものが良いです。私の場合、自宅にあった金網を使用したため、網目1.6mm(18メッシュ)と大きくアリ飼育用としては不向きでした。出来れば、60メッシュ〜200メッシュのものを使ったほうが良さそうですね。ただし、メッシュが細かくなるほど線径が細くなり強度が弱くなります。
強度が気になる場合は、パンチングメタルを使う手もあります。大きなホームセンターでは、穴径0.5mm以下のパンチングメタルを取り扱っている場合がありますので、もし取り扱いがあればこれを使ってみるのもアリですね。- 金切りバサミ(万能バサミ)
金網を切るために必要です。通常の金切りバサミで十分でしょう。- マスキングテープ
塗装する時のマスキングとして、マスキングテープが必要になります。- 塗装用スプレー
塗装用スプレーは自分の好みの色を使いましょう!私は自宅にあった茶色のスプレーを使用しました。- 速乾性ボンド
- 接着剤でOKです。私の場合、扱いやすい速乾性木工用ボンドを使っています。そこまで品質を求めないのであれば、ボンドでも十分ですよ!
- プラスチックカッター
プラスチックカッターは蓋をくり抜くために必要です!これは必ず用意しておきましょう。- やすり
カットした部分をなめらかにするために必要ですが、無くても作ることはできます。
・ステンレス平織60メッシュ 開目0.25mm
・ステンレス平織金網 200メッシュ網目0.075mm
通風機能付きのエサ場の作り方
それでは、餌場の蓋を通風機能を付けるため、メッシュを取り付けていきましょう!
プラスチックカッターで蓋をカット
まずは蓋をカットします。このケースの場合、蓋上部に四角く縁取りがあるため縁に沿ってプラスチックカッターで切れ込みを入れてカットしましょう。
今回は蓋の半分の面積だけカットしました。
カットした状態。このままだと切断面が汚いのでヤスリで綺麗にします。
こんな感じでバリが取れればOK。もちろん、もっと滑らかになるまで整えるのもアリです!
蓋をマスキングする
塗装するためにマスキングします。
完成形は下記になるため、塗装しない場所は完全にマスキングしましょう!
塗装する
用意した塗装スプレーで蓋を塗装します。
塗装時は何回か薄く塗り重ねるとキレイに仕上がります。
塗装が乾いたらマスキングテープを剥がします。上写真のようにツートンカラーになります!
網を張る
まずは用意した網をカットします。蓋の裏側にピッタリ収まるサイズでカットすると見栄えがよくなります。
蓋の裏側に接着剤を塗ります。かなり雑にやってますが、もちろん丁寧にできるなら丁寧に塗りましょう!
接着剤が乾く前に、切った網を貼り付けます。網が浮いてしまう場合は、おもりを置いて固まるまで固定させましょう。
我が家にあった18メッシュの網では大型種(ミカドオオアリ)も脱走する恐れがあったため、網を2重にしました。これにより脱走を防止できます。
完成したエサ場
ということで、完成しました!
まずこちらが、18メッシュの平織り金網を使用した餌場です。メッシュがガバガバすぎて1枚の網では脱走され放題なので2枚重ねにしてメッシュを細かくしています。
とはいえ、小型種には脱走の危険があるため、このエサ場はミカドオオアリやクロオオアリなどの大型種向けですね。
続いて、こちらは0.5mmほどのパンチングメタルを使用したエサ場です。かなり細かい穴が開いており、多くのアリに使えます。クロヤマアリやケアリのエサ場として普通に使えています!
さすがにヒメアリやアズマオオズアリなどの小型種には脱走の危険がありそうなので、そういった種類に使うときは十分にご注意くださいね。
それぞれの網の隙間はこれくらい差があります。メッシュの方はやっぱり荒すぎですね〜^^;
まとめ
今回は網付きのアリ飼育用のエサ場を作成してみました。
使用するケースはダイソーで簡単に手に入れることができますので、再現性は高いのではないでしょうか。
実際にこのエサ場を使用しての感想ですが、めちゃくちゃ良いです!!
大きいケースはミカドオオアリに、小さなケースはナワヨツボシオオアリに使ってみたのですが、明らかにアリたちの活性が上がりました。特にミカドオオアリの活動がかなりいい感じになったので、種類によってはエサ場の通風がコロニーの活性にも影響しているのかもしれませんね。
作成時間はすべて含めて半日くらいですので、気になった方はぜひこれを参考に作ってみてくださいね!